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プロテインはなぜ値上がり?原料が6年で2.8倍、メーカーが理由を解説

プロテインはなぜ値上がり?原料が6年で2.8倍、メーカーが理由を解説

最近、「プロテインが高くなった」と感じていませんか?

プロテインの値上げは、一部のメーカーだけの話ではありません。主な原料であるホエイの価格が世界的に高騰し、業界全体で値上げや内容量の見直しが続いています。アルプロンも、TBSの報道番組「news23」でこの問題について取材を受けました。

この記事では、原料を仕入れてプロテインをつくるメーカーの立場から、値上がりの理由、現場で起きていること、今後の見通し、そして値上げの時代でも上手にたんぱく質をとる方法をお伝えします。

監修者 坂本雅俊

監修者:日本プロテイン協会理事/プロテインマイスター 坂本雅俊

プロテインを始めとするスポーツニュートリション商品製造販売会社アルプロン代表取締役社長。2001年の創業以来、人々の健康と活力にあふれた毎日をサポート。2030年頃に起こるとされる世界的課題『タンパク質危機』に挑む。著作「“出世”したければ週2回筋トレすればいい」。2025年ベスト・ファーザー イエローリボン賞特別賞受賞。東京ラジオニュース(レインボータウンFM)出演中。

目次

プロテインはどれくらい値上がりしている?

業界全体で値上げや内容量の見直しが続いている

ここ数年、多くのプロテインメーカーが値上げに踏み切っています。価格を上げるだけでなく、価格はそのままで内容量を減らす、いわゆる「実質値上げ」を行うメーカーもあります。

アルプロンも例外ではありません。

少しでも手に取りやすい価格でお届けしたい。その思いで、原料の調達先を広げたり、製造の工夫を重ねたりしながら、できる限り価格を据え置いてきました。それでも原料価格の上昇は、企業努力だけで吸収できる範囲を大きく超えてしまいました。品質を落とさずにお届けし続けるために、苦渋の決断として価格の改定をさせていただきました。

いつもアルプロンを選んでくださっているみなさまには、ご負担をおかけしてしまい、心苦しく思っています。

原料「WPC」の価格は、6年で約2.8倍に

値上げの一番の原因は、原料価格の上昇です。

私たちアルプロンが仕入れているホエイ原料(WPC)の価格は、2020年と比べて約2.8倍になりました。

特に2025年の後半からは上がり方が急になり、わずか1年ほどで2倍を超えました。

アルプロンのWPC仕入価格の推移(2020年を100とした指数)

海外の市場でも同じ動きが起きています。業界の分析では、欧州のWPC(たんぱく質80%のもの)の卸価格は、2023年5月から2026年1月までの間に約2.8倍になったとされています(※1)。

そもそも「WPC」とは? WPI・ソイとの違い

プロテインの袋の原材料表示を見ると、「ホエイたんぱく」「乳清たんぱく」「大豆たんぱく」などと書かれています。代表的な3種類の違いは次のとおりです。

種類 原料 特徴
WPC(ホエイプロテインコンセントレート) 牛乳 ホエイ(乳清)を濃縮したもの。たんぱく質の割合はおよそ70〜80%。味がよく、多くのプロテインに使われている
WPI(ホエイプロテインアイソレート) 牛乳 WPCをさらにろ過して、たんぱく質の割合を高めたもの。乳糖が少ない分、価格は高め
ソイプロテイン 大豆 植物性のたんぱく質。ゆっくり吸収されるのが特徴

ホエイ(WPC・WPI)は、どちらも牛乳からつくられます。今回大きく値上がりしているのは、このホエイの原料です。

ホエイが高騰している主な理由

世界的に、たんぱく質を意識する人が増えている

健康への関心が高まり、世界中でたんぱく質を意識してとる人が増えています。日本でも、プロテインなどのたんぱく質補給食品の市場は3,000億円を超える見込みで、10年前の約3倍に広がったと報じられています(※2)。

プロテインは、トレーニングをする人だけのものではなくなりました。忙しい日の食事のサポートや、年齢を重ねても元気に過ごすための栄養補給として、幅広い人に使われています。

米国で広がる「GLP-1」(マンジャロなど)の影響

もうひとつ大きいのが、米国での需要の急増です。

米国では、GLP-1受容体作動薬(マンジャロなど、糖尿病などの治療に使われる処方薬)を使う人が増えています。2025年秋の調査では、米国の成人の12%が現在使っていると回答しています(※3)。こうした薬を使う人の間でも、たんぱく質を意識してとる動きが広がり、ホエイの需要が一気に増えました。

その結果、原料の多くが米国の国内で消費されるようになり、日本に届く量が減っています。

ホエイは、急には増やせない

ホエイは、牛乳からチーズをつくるときにできる副産物です。そのため、「ホエイが足りないから、ホエイだけを増産する」ということができません。

需要が急に増えても、供給はすぐには追いつかない。これが、価格が大きく上がる理由のひとつです。

日本は原料のほとんどを輸入に頼っている

国内のプロテインの原料は、9割以上を輸入に頼っているといわれています(※2)。原料価格そのものの上昇に加えて、円安も価格を押し上げています。

メーカーの現場で起きていること

原料の調達状況について話す、株式会社アルプロン 代表取締役社長 坂本雅俊

原料の調達状況について話す、株式会社アルプロン 代表取締役社長 坂本雅俊

ここからは、私がアルプロンの代表として経験した、原料調達の現場についてお話しします。

「100トン注文して、1トンも出せない」

2025年の9月頃、私たちは海外の原料メーカーにホエイを100トン注文しました。ところが返ってきた答えは「1トンも出せない」というものでした。

値段が上がることは覚悟していましたが、「お金を払っても原料が手に入らない」という事態は想定していませんでした。

米国だけでなく、欧州でも同じことが起きている

米国以外の調達先にも当たりましたが、状況は同じでした。欧州でも、5コンテナ分を注文して届くのは1コンテナ分だけ、ということがありました。

価格も、3か月ごとに15〜20%ずつ上がっていきました。「今回は高すぎるので見送りたい」と伝えると、「次回はほかの会社に回します」と言われることもあります。

創業26年で初めての「原料が買えない」経験

これまでは、原料が値上がりしても「買える」のが当たり前でした。買い手が条件を選べる市場だったからです。

それが今は、売り手が相手を選ぶ市場に変わりました。取引先の担当者も「20年以上この仕事をしていて、こんなことは初めて」と話していたほどです。私自身、この仕事を始めて26年で初めての経験です。

それでも、たんぱく質を届けることを止めない

原料が手に入りにくい中でも、私たちが大切にしているのは「たんぱく質をとりたい人に、商品を届け続ける」ことです。

そのために、ホエイだけに頼るのではなく、ソイプロテインなど、ほかのたんぱく質の選択肢にも力を入れています。これからは、目的や好みに合わせて、いろいろなたんぱく質を選ぶ時代になっていくと、私は考えています。

この件については、社長コラムやYouTubeでも詳しくお話ししています。

値上げはいつまで続く?今後の見通し

気になるのは、「この値上げはいつまで続くのか」ということだと思います。

海外では、ホエイの原料をつくる新しい工場の計画が進んでいます。ただし、本格的な稼働は2027年以降になるものが多いとされています(※1)。そのため、業界では「当面は高い水準が続く」という見方が多いのが現状です。

原料の価格は、世界の需要や乳の生産量、為替などで変わるため、「いつ下がる」と言い切ることはできません。メーカーの現場の実感としても、すぐに以前の価格に戻るのは難しいと考えています。

だからこそ大切なのは、値上げの時代でも、無理なく続けられるたんぱく質のとり方を見つけることです。

値上げの時代のかしこいたんぱく質のとり方

まずは食事から。プロテインは上手な「補助」に

たんぱく質の基本は、毎日の食事です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、18〜64歳のたんぱく質の推奨量を、男性で1日65g、女性で1日50gとしています(※4)。

肉、魚、卵、大豆製品、乳製品などをバランスよく組み合わせれば、食事からも多くのたんぱく質をとることができます。そのうえで、食事だけでは足りない分や、忙しくて食事がとりにくいときに、プロテインを上手に使うのがおすすめです。

「たんぱく質1gあたりの価格」で比べる

プロテインを比べるときは、袋の値段ではなく「たんぱく質1gあたりの価格」を見るのがコツです。

計算方法

1gあたりの価格 = 商品の価格 ÷(内容量 × たんぱく質の割合)

計算の例(数字は説明用です)

  • 1kgで6,000円、たんぱく質の割合が70%の商品:6,000円 ÷ 700g = 約8.6円
  • 1kgで5,000円、たんぱく質の割合が60%の商品:5,000円 ÷ 600g = 約8.3円

袋の値段が安くても、たんぱく質の割合が低ければ、1gあたりの価格はあまり変わらないこともあります。たんぱく質の割合は、パッケージの栄養成分表示(1食あたりのたんぱく質量 ÷ 1食の量)で確認できます。

プロテインを安く購入する方法については、こちらの記事でも詳しく紹介しています。

ホエイとソイを使い分ける

ホエイは吸収が早く、トレーニングの後などに向いています。ソイはゆっくり吸収されるので、間食や寝る前などに取り入れやすいのが特徴です。

たとえば「トレーニングの後はホエイ、それ以外はソイ」のように使い分けると、たんぱく質の量を保ちながら、ホエイの使用量を減らせます。

まとめ買いや定期便を活用する

よく飲むプロテインが決まっているなら、まとめ買いや定期便を使うのも一つの方法です。アルプロン公式ショップでは、まとめて購入できる「箱買い」や、決まった周期でお届けする「定期便」をご用意しています。

定期便のお届け間隔などの条件は、定期購入ご利用規約をご確認ください。

よくある質問

Q. 安いプロテインは品質が悪いのですか?

A. 価格だけで品質を判断することはできません。選ぶときは、次の3点を確認するのがおすすめです。

  • たんぱく質の割合(1食あたり何gのたんぱく質が入っているか)
  • 原材料の表示
  • どんな管理のもとでつくられているか(食品安全の国際規格の認証を取得した工場かどうか、など)

Q. ホエイからソイに変えても大丈夫ですか?

A. ソイプロテインも、たんぱく質をしっかりとれる食品です。味や溶けやすさなど、ホエイとは違う特徴があるので、まずは1日1杯を置き換えるなど、少しずつ試してみるのがおすすめです。ソイプロテインについては、こちらの記事で詳しく解説しています。

Q. 今のうちに買いだめした方がいいですか?

A. 必要以上の買いだめはおすすめしません。プロテインには賞味期限があり、開封後は湿気やにおいの影響を受けやすくなります。買う場合は、賞味期限までに飲み切れる量にとどめましょう。保存方法はこちらの記事で紹介しています。

まとめ

  • プロテインの値上げは、原料であるホエイの価格が世界的に高騰していることが主な原因です
  • 背景には、世界的なたんぱく質需要の高まり、米国でのGLP-1の広がり、ホエイを急には増やせないこと、円安があります
  • メーカーの現場では、「値段が上がる」だけでなく「原料が手に入らない」ことも起きています
  • 値上げは当面続くとの見方が多いものの、「いつ下がる」とは言い切れません
  • 食事を基本に、たんぱく質1gあたりの価格で比べる、ホエイとソイを使い分けるなど、無理なく続けられる工夫を取り入れましょう

アルプロンはこれからも、みなさんの体づくりと健康を支えるたんぱく質を届け続けます。

おすすめのプロテイン

ホエイとの使い分けや、置き換えを考えている方には、アルプロンのソイプロテインがおすすめです。

ALPRON SOY ソイプロテイン(900g)

ホエイとの使い分けに

ALPRON SOY ソイプロテイン(900g)

大豆由来のたんぱく質を使ったプロテインです。1食(30g)あたり約20gのたんぱく質がとれます。水でも飲みやすい味を目指し、6種類のフレーバーをご用意しています。箱買いや定期便でも購入できます。

公式ショップで詳しく見る

ほかのソイプロテインや、まとめてお得な箱買いの商品は、こちらからご覧いただけます。

参考文献

当社データ:株式会社アルプロン 仕入実績(ホエイ原料WPC、2020年5月〜2026年9月。複数の取引先の仕入単価を仕入量で加重平均し、2020年を100として指数化)

※1 Protein Fact「プロテインの価格は今後どうなるのか — 原料相場・GLP-1需要・新設備から読む2026〜2027年の見通し」(2026年7月30日更新)https://protein-fact.com/guides/protein-price-forecast-2026(欧州のWPC80の卸価格の推移〔元データ:Vesper Tool、Mintec〕と、新しい工場の稼働予定)

※2 TBS NEWS DIG「プロテイン価格高騰に悲鳴…背景はアメリカでの"痩せ薬"使用拡大?【news23】」https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2933945

※3 KFF(米国の非営利の医療政策研究機関)「KFF Health Tracking Poll: Prescription Drug Costs, Views on Trump Administration Actions, and GLP-1 Use」(2025年11月14日公表。米国の成人1,350人を対象に2025年10月27日〜11月2日に実施)https://www.kff.org/public-opinion/kff-health-tracking-poll-prescription-drug-costs-views-on-trump-administration-actions-and-glp-1-use/

※4 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_44138.html

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