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プロテインの適切な保存方法は? 間違えた保存方法だとダニが発生する…?

プロテインの適切な保存方法は? 間違えた保存方法だとダニが発生する…?

監修者:日本プロテイン協会理事/プロテインマイスター 坂本雅俊

プロテインを始めとするスポーツニュートリション商品製造販売会社アルプロン代表取締役社長。2001年の創業以来、人々の健康と活力にあふれた毎日をサポート。2030年頃に起こるとされる世界的課題『タンパク質危機』に挑む。著作「“出世”したければ週2回筋トレすればいい」詳しいプロフィールはこちら⇒ https://alpron.co.jp/about/#message

 

健康や筋肥大のためにプロテインを思い切って買ってみたけど、保存方法についてはあまり考えたことがない方が多いと思います。
実は適切に保存していないとプロテイン内でダニが繁殖してしまう可能性があるんです。
折角高価なプロテインにダニが繁殖してしまったらショック過ぎますよね…。

今回の記事ではそうならないためにも筆者が推奨するプロテインの適切な保存方法について解説していきます。

パンケーキ症候群って知ってる?

突然ですが「パンケーキ症候群」って聞いたことあるでしょうか。


パンケーキミックス等の小麦粉製品に混入したダニの経口摂取で発症するアナフィラキシーのことをさします。

 

1993年、ヒョウヒダニというダニに強くアレルギーがある人が、『ダニが繁殖した小麦粉』を食べることでアナフィラキシーを起こしたという報告がされました。(1)

 

その後、日本でも『開封後数ヶ月間常温保存』したお好み焼きミックスやたこ焼きミックスを使用して調理した料理でアナフィラキシーを起こしていたとされています。(2)

 

まだプロテインでの事例は少ないようですが、プロテインもお好み焼き粉等同様、粉ものですしダニのエサとなる材料がたくさんあるので、適切な保存方法をしていないとダニが繁殖してしまう可能性は大いにあると言えるでしょう。

 

 

プロテインの適切な保存方法

ダニから守るためには「早めに使い切ること」がなにより大事です。
大容量のものを買う事が多い人は飲み終わるまでに結構な時間がかかってしまうことがありますよね。
そんな時に気を付けてほしい保存方法がこちらです。

高温多湿を避ける

温度や湿度が高い場所はダニが好む環境のため発生しやすく、プロテインの味や品質に影響を与える場合があります。
また、付属でついてるスプーンに水が付着したままパウダーの中へ入れることもよくありません。

水に付着してパウダーが固まってしまって、いざ飲むとなった時ににダマになってうまく溶けきれない可能性があります。

 

密封できる容器に入れ替える

プロテインを買ったらパッケージのまま保存してる方のほうが多いのではないでしょうか。


しっかりパッケージのジッパーを締められていれば大丈夫ですが、わずかな隙間からもダニが侵入してしまう可能性がありますので、出来ればちゃんと密閉が出来る容器に移し替えるのがいいかと思います。


一度開封したプロテインはどんどん酸化していくため、パッケージのまま保存する場合は出来るだけ空気を抜いてから締めるようにしましょう。

 

乾燥剤を利用する

プロテインは高温多湿が苦手です。
湿度から守り、美味しい状態を長く保たせるためには、よくお菓子等に入っているあの四角い乾燥剤を利用するのもおすすめです。


乾燥剤を利用する場合は、市販されているシリカゲルなどを活用するのがいいかと思います。
もともと食品に入っている乾燥剤は、湿気を吸いきってしまっていればそれ以上の効果が期待されないので再利用は出来ないと考えておいたほうがいいでしょう。

 

冷蔵庫に入れる

粉ものは常温保存なイメージがありますが、季節に左右されず高温多湿を避けるには開封後の保存方法は冷蔵庫の中が一番安心かと思います。
ただ冷蔵庫保存の場合にも注意したい点があります。

 

それは
冷蔵庫保存から常温保存に戻さないこと。

 

冷たい温度の冷蔵庫から常温に戻すことで温度差が生まれ結露が発生しやすくなります。
何度も言いますがプロテインは高温多湿の環境に弱いです。
そのため、必要な分を取り出したらすぐ冷蔵庫に戻すようにしてください。

 


因みにダニが発生しやすい条件は


・温度が25~30℃、湿度が60~80%の場所であること
・卵を産める深さがあること
・エサが豊富にあること

 

ですのでこれらの条件に当てはまらないような保存の仕方を心がけましょう!

 

プロテインパウダーを捨てるべきサインは?

悪臭がする

悪臭は、そのプロテインパウダーが腐っている証拠。
最初と香りが変わった、変な匂いがすると思った時には飲むのを辞めましょう。

 

パウダーが固くなった

スプーンでガリガリしないとパウダーが抄えない状態になっていたら、カビが発生してる可能性があります。
このような場合も最初とパウダーの質感が変わったいたら捨てたほうがいいでしょう。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。
特に雨の多い梅雨場はカビやダニが発生しやすいのでより保存方法には気を付けたいところです。

 

個人的には密封できる小分けの容器にそれぞれ乾燥剤を入れて冷蔵庫保存が保存方法としては最強だと思います。


ただこれって正直ちょっぴりめんどくさいので、結論一番やりやすい方法としてはパッケージに乾燥剤を入れて、締めるときに空気をできるだけ抜いて暑くならないところに置く。

そしてなるべく早く飲み切る!


これが実践しやすい適切な保存方法だと思います。

 

プロテインを飲むタイミングや種類は知っていても保存方法を知らなかった方はこの記事をきっかけに保存方法の見直しをしてみてもいいかもしれません。

参考文献

(1) Sasikarn Suesirisawad , Nat Malainual, Anchalee Tungtrongchitr, Pantipa Chatchatee, Narissara Suratannon, Jarungchit Ngamphaiboon,Dust mite infestation in cooking flour: experimental observations and practical recommendations,Asian Pac J Allergy Immunol. 2015 Jun;33(2):123-8.

 

(2) Kentaro Takahashi , Masami Taniguchi , Yuma Fukutomi , Kiyoshi Sekiya , Kentaro Watai , Chihiro Mitsui , Hidenori Tanimoto , Chiyako Oshikata , Takahiro Tsuburai , Naomi Tsurikisawa , Kenji Minoguchi , Hiroshi Nakajima , Kazuo Akiyama,Oral mite anaphylaxis caused by mite-contaminated okonomiyaki/ pancake-mix in Japan: 8 case reports and a review of 28 reported cases.Allergol Int. 2014 Mar;63(1):51-6

 

 

執筆者 杉本 楓(管理栄養士)

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