監修者:日本プロテイン協会理事/プロテインマイスター 坂本雅俊
プロテインを始めとするスポーツニュートリション商品製造販売会社アルプロン代表取締役社長。2001年の創業以来、人々の健康と活力にあふれた毎日をサポート。2030年頃に起こるとされる世界的課題『タンパク質危機』に挑む。著作「“出世”したければ週2回筋トレすればいい」詳しいプロフィールはこちら⇒ https://alpron.co.jp/about/#message
タンパク質は体づくりや美容、健康維持に欠かせないとよく聞きますが、一体どのくらいの量を摂ればいいのでしょうか?
タンパク質は摂れば摂るだけいいのではなく、一人ひとりにあった適正量があります。
本記事では1日に必要な自分のタンパク質量はどのくらいか説明をしていきます。
粉末プロテインの摂取目標
ここで今までのあなたの食事を振り返ってみましょう。
意外とタンパク質を不足しているかも…と感じた方も多いのではないでしょうか。
タンパク質を摂るために間食を増やしたり食事内容を見直してタンパク質源を多く食べることも必要ですが、食事から全て摂ろうとしなくてもプロテインを活用することで効率的に不足分を補うことが出来ます。
プロテインの1回分の摂取量は各メーカーによって様々決められているので確認が必要です。
粉末プロテインは、付属のスプーン1~2杯に100~200mlの水か牛乳に粉末を溶かして飲むことで約15g~20g程度のタンパク質が摂取できるように作られていることが多いです。
また、飲み方として、水割りや牛乳割りなどがあり、味つけの観点から各メーカー推奨のものがいいかと思いますが、牛乳は水に比べて脂質が高いのでダイエットしてる方は水で割って飲むことをオススメします。
自分に必要な1日のタンパク質量を把握しよう
「ボディメイクしたいからとりあえずタンパク質!」と思ってたくさん摂取してしまうと、タンパク質にもカロリーはあるのでカロリーオーバーになり太ってしまいます。
また過剰摂取は内臓に負担もかかるため避けたいところです。
健康的な体を手に入れるための第一ステップとして自分はどのくらいタンパク質を取るべきなのか知っておく必要があります。
厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準」によると1日で摂るべきタンパク質量は摂取エネルギーの13~20%が目標とされており、推奨量は成人男性で65g、成人女性で50gとなっています。
ただしこれはあくまでも年齢別の摂取目安値です。
同じ年齢、同じ性別でも、デスクワーカーで運動習慣のない方とアスリートで毎日運動している方の必要とするタンパク質量は違います。
運動習慣別の必要タンパク質量
より正確に自分の摂るべきタンパク質量を知るための簡単な計算式があります。
自分の体重(Kg)×運動量=1日に必要なタンパク質量
〈運動量〉
運動習慣がない人 ×0.8~1g
軽い運動をしている人 ×1.2~1.5
筋肉をつけたい人 ×2g
例えば、体重60Kgで軽い運動をしている人の1日に必要なタンパク質量の計算は下記の式で求められます。
60kg×1.2~1.5g=72~90g
72g~90gのタンパク質量がこの人の1日の必要量となります。
この式に自分の体重や運動量を当てはめて算出してみてみましょう。
1日のタンパク質推奨量を満たすには
タンパク質をしっかりと十分量を摂取するには、毎食幅広い食品を食べることが大事です。
一食で多くのタンパク質を摂取するには量的にも難しく一度に消化できる量も限度があるため、3食以上に分けて必ずタンパク質を摂る必要があります。
食卓でよく見かける高タンパクな食品のタンパク質量をいくつか紹介します。
食品名 | 単位 | たんぱく質 (g) | 脂質 (g)1 |
ゆでたまご | 1個(70g) | 約6g | 約6g |
納豆 | 1パック | 約8g | 約5g |
ひよこ豆 | 100g | 約20g | 約5g |
鶏むね肉(皮つき) | 100g | 約20g | 約5g |
牛カルビ肉 | 100g | 約15g | 約41g |
豚バラ肉 | 100g | 約14g | 約35g |
鮭 | 1切れ(80g) | 約18g | 約4g |
まぐろ | 100g | 約52g | 約3g |
表を見て分かる通り、ここで注意すべき点は、タンパク質を多く含む肉類には脂質も多く含まれていることが多いことです。
なので、タンパク質を摂取することに集中するあまり、脂質量を考えずに食べてしまうと脂質過多になってしまう傾向があります。
おすすめプロテイン1食分の摂取量
アルプロンの粉末プロテインは製品によって製法や内容が異なっていて、1食当たり16~25gのタンパク質を摂取できます。
プロテインを飲む前に、まず普段の自分の食事でどのくらいタンパク質が摂取できているかを把握して、足りない分が補えるプロテインを選ぶようにしましょう。
アルプロンのおすすめプロテイン2種の1食分の量、タンパク質量、脂質量を表にまとめてみたので参考にしてみてください。
自分に適したタンパク質量を把握しましょう
タンパク質は意外と意識してないと不足しがちな栄養素です。
まずは、自分の目的に合わせて適したタンパク質量を把握して、充足しているのかを確認しましょう。
不足している場合は、意識的に食事にタンパク質を多く含む食品を加えましょう。
その際には動物性食品だけに限らず、植物性タンパク質(豆類)や他の食品も意識して食べるようにして脂質摂取量を抑えつつも上手にタンパク質を摂取していきましょう。
プロテインは脂質を増やさずにタンパク質を摂取するには優れた手段です。生活に合わせてうまく活用していくこともおすすめします。
参考文献
日本食事摂取基準2020年版
鈴木志保子.基礎から学ぶ! スポーツ栄養学.株式会社ベースボール・マガジン社.2008
執筆者 杉本 楓(管理栄養士)