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運動(筋トレ)前後にもプロテインを飲むことで効果があるのか

運動(筋トレ)前後にもプロテインを飲むことで効果があるのか

監修者:日本プロテイン協会理事/プロテインマイスター 坂本雅俊

プロテインを始めとするスポーツニュートリション商品製造販売会社アルプロン代表取締役社長。2001年の創業以来、人々の健康と活力にあふれた毎日をサポート。2030年頃に起こるとされる世界的課題『タンパク質危機』に挑む。著作「“出世”したければ週2回筋トレすればいい」詳しいプロフィールはこちら⇒ https://alpron.co.jp/about/#message

みなさんはどのタイミングでプロテインを摂取していますか?
トレーニングをしている方は運動後に飲むことが多いかと思います。
ですが効率よく筋肉を成長させたいなら実はトレーニング前に飲むのがおすすめなんです。
本記事ではなぜトレーニング前にプロテインを飲むといいのか、解説していきます。

筋トレの効果を高めるプロテインの効果的な飲み方や選び方はこちらの記事でも解説しています!

運動前後にプロテインを飲むメリット

ホエイプロテインは摂取後、早くても45分後に吸収されます。

そのため、運動前にホエイプロテインを摂っておくことで、消化・吸収されたタンパク質が運動中にしっかり使われるため、素早い筋肉の回復に繋げることが出来ることがメリットです。

筋肉はトレーニングで傷ついたとき、血中にあるアミノ酸を材料により強く・大きく修復しようとします。その時に、血中のアミノ酸が不足していると、筋肉を分解することでアミノ酸を補おうとしてしまいます。

このことから運動前にも充分に体内にアミノ酸がある状態でないといけない、ということは理解して頂けるかと思います。

なんとなくトレーニング後にはプロテイン!という印象がありますが、運動前のタンパク質補給と、筋合成のピーク時と血中アミノ酸濃度のピークを合わせることを考えることが重要なのです。

また、トレーニング後も分解と合成が活発な状態が続くため、トレーニング後に飲むこともおすすめです。

プロテインの効果的な摂取タイミングは以下の記事でも紹介しています。

飲むタイミングは?ゴールデンタイムとは?

トレーニング後は筋合成が高まる「ゴールデンタイム」をご存じでしょうか。

ゴールデンタイムとはトレーニング直後から45分間程度の筋肉の合成率が高まる時間のことをいいます。

上記のグラフを見ると運動後0~30分に筋合成率がピークを迎えそこから右肩下がりになっていることがわかります。
この時間内にタンパク質を摂取し血中アミノ酸濃度を高めることで効率的に筋合成が出来るよ、ということすが、一方でプロテインは飲んでから吸収するまでに早くても45分程かかります。

例えばトレーニングが終わって着替えたりなんだりして30分後にプロテインを摂ったとします。
吸収されるのはその45分後なのでトレーニングが終わってからだと60分以上経ってしまうことになります。

それだと結局ゴールデンタイムを逃しているということになるので効率的とは言えないですよね。そのため、トレーニング開始30分前にはプロテインを飲み終わっていることが理想です。

飲むプロテインの種類は?

プロテインにはホエイ、カゼイン、ソイプロテインがありますがトレーニング時に飲むプロテインはホエイプロテインがオススメです。

ホエイプロテインにはロイシンという必須アミノ酸が含まれています。
ロイシンは20種類あるアミノ酸の中でも筋肉に最も作用し、筋タンパク質の合成のスイッチを押してくれる働きをもっています。

ソイとカゼインにはロイシンがほぼ含まれていないため、豊富に含まれるホエイプロテインを摂取するのが望ましいでしょう。

自分にあったタイミングと飲む種類を理解しよう

プロテインの吸収時間や成分を知っていると自分がいつ・どのタイミングでタンパク質を補給すればいいか分かってきます。
運動前に必ずしもプロテインを飲む必要はありませんが、効率よく筋肥大を狙うためには運動前に充分なアミノ酸を蓄えておくことが大切です。

参考文献

・John Ivy, Ph.D.(2004) 「Nutrient Timing:The Future of Sports Nutrition」 p7-8

執筆者 杉本 楓(管理栄養士)

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